ただ、このGWXに関する話題には2点ほど誤解がある。まず、ユーザーの完全な同意なしに環境が完全にWindows 10にアップグレードされることはないという点、そしてビジネス用途で利用するユーザーにはGWXを通知を無効化する方法が用意されており、そもそも適切な運用がなされていれば一連の問題は避けることが可能だ。
前者については、Windows 10のアップグレードに際して、まず最初に「ソフトウェアライセンス条項(EULA)」に同意する必要があり、この手順を踏んでからでないとアップグレードは行われない。一見するとすでにWindows 10になっているように見えるが、実際にはWindows 10のインストーラが起動した直後のような状態だ。Microsoftは最初にEULAの同意を得ることに非常にこだわっているが、おそらくその理由は訴訟対策にあると考える。そのため、Windows 10にアップグレードされたユーザーは何らかの操作を経てこのEULAに同意していることになる。
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後者は、(Active Directory)ドメイン内で適切に管理されているWindows 7/8.1ではGWXの通知を無効化できるため、もし前述の自動予約を経てWindows 10のインストールが勝手に始まってしまうというのであれば、ネットワーク管理が適切ではないということになる。Microsoftは2016年以降にGWXの運用ルールを変更し、これまでドメインに参加していればGWX通知の対象外だったWindows 7 Pro/8.1 Proの2製品についても、無償アップグレード対象としてGWXが有効化されるようになっている。これを防ぐには、MicrosoftがKB3080351で説明している手順でレジストリを書き換えてGWX通知を無効化するか、あるいはWSUS(Windows Server Update Services)などを使ってユーザーのPCが直接Windows Updateを参照しないようにすればいい。なお、企業向けのEnterprise版や組み込み向けのEmbedded版WindowsはGWXの対象外となるため、そもそも通知アイコンが表示されない。よく電光掲示板やKIOSK画面にGWX通知が表示
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