2017年3月5日日曜日

アップル、「Apple Watch」用OSの新バージョンを発表

Appleがついに「Apple Watch」の内側を開発者に公開する。
 Appleの最高経営責任者(CEO)であるTim Cook氏によると、Apple WatchのOS「WatchOS」へのアップデートにより、開発者は新しいツール群を使って、センサや心拍数モニタといった同スマートウォッチのハードウェアにアクセスできるようになるという。
 Cook氏は米国時間6月8日、同社の開発者会議「Worldwide Developers Conference」(WWDC)で、テクノロジ担当バイスプレジデントのKevin Lynch氏が登壇して具体的な説明をする前にこれを発表した。
 現状では、ソフトウェアメーカーは「iPhone」向けソフトウェアを改良して、Apple Watchの画面に表示できるようにする必要があり、iPhoneが負荷のかかる作業のほとんどを処理する。これまで、Apple Watchをフルに活用できるのは、「Maps」や「Mail」といったApple製のアプリだけだった。しかし、今後の新しい、いわゆるネイティブアプリでは、サードパーティー開発者はより高速で、よりスマートなApple Watch専用ソフトウェアを開発することができる。
 Appleは、開発者が「HealthKit」プラットフォームにアクセスして心拍数データを利用することや、そのほかの活動センサにアクセスすることも認める。活動センサには、音声機能用のマイクや、ソフトウェア内での操作を容易にするデジタルクラウン、カスタマイズ可能な振動で通知する「Taptic Engine」、画面を強く押すことでさらなる入力ができる「Force Touch」機能、スマートホームデバイスと通信するための「HomeKit」プラットフォームが含まれる。
 WatchOSには、いくつかの外観上の変更も施される。Appleは独立したアーティストがApple Watchの文字盤をデザインすることは認めていないが、独自の新しい文字盤をいくつか公開する予定だ。それには、上海やロンドンなどの都市で撮影されたタイムラプス動画を表示する文字盤や、写真、今度のフライト、カレンダーイベントの詳細など、パーソナライズされた情報を文字盤に表示するカスタマイズオプションが含まれる。
 Appleは「Time Travel」と呼ばれる新機能も発表した。Time Travelは、文字盤にカレンダー情報が表示されている時、デジタルクラウンを回すことで過去に戻ったり未来に進んだりして、間近に迫ったイベントなどの情報や過去に既に起きた情報を表示させることができる機能だ。

2017年2月22日水曜日

「Windows 10 Home」、システム更新はユーザーへの通知なしに自動で実行

「Windows 10 Home」を使うにはMicrosoftの示す使用許諾条件に同意する必要があるが、そこには、システム更新が自動的にインストールされることに同意するものとする、とある。
 ライセンス使用許諾契約の条件を承諾すると、これに同意することになるのだが、みなさんは、エンドユーザーライセンス契約をしっかり読んでいるだろうか?
 「更新。本ソフトウェアはシステムとアプリの更新を定期的に確認し、これをダウンロードしてインストールする。ユーザーが更新を入手できるのはMicrosoftまたは認可された発行元からのみであり、この更新を提供するため、Microsoftがユーザーのシステムを更新することが必要になる場合がある。本契約を承諾することにより、ユーザーはこのような自動更新を追加の通知なく受け取ることに同意するものとする
全ての「Windows」に深刻な脆弱性--緊急パッチが公開
全ての「Windows」に深刻な脆弱性--緊急パッチが公開
 実際問題として、この件に関してユーザーが自分で決められるのは、システム再起動のタイミングだけだ。自動的に再起動するか、都合がいいときに再起動するかを選択できる。
 「Windows 10 Pro」のユーザーは、もう少し自分でシステムを制御でき、機能更新を遅らせることができるWindows 10のCurrent branch for Business(CBB)に切り替えることができる。ただし、遅らせすぎると、セキュリティ更新もブロックされてしまう。

 Windows 10の更新を完全に制御できるのは、「Windows 10 Enterprise」のLong Term Servicing branch(LTS)を選択したユーザーのみだ。

2017年2月14日火曜日

「Windows 10」ができるまで

 Microsoftがリリースした「Windows 10」は、最初の印象とはまったく違うものになっている。

 これはユーザーが見ている中で成長したOSだ。Windows 10のビルドは、2014年10月からWindows Insiderプログラムを通じて早々と公開された。

 Microsoftは500万人以上のテスターからのフィードバックをもとに、このOSにさまざまな修正や機能追加を行ってきた。その結果、Windows 10の外見や感触は最初のリリースとはかなり異なるものになっている。

 この記事では、Windows 10がプロトタイプから今回リリースされたものまで、どのように進化してきたかを紹介する。


初期リリース

 Windows 10の最初のビルドは見た目がかなり違うかもしれないが、スタートメニューが復活しているという点は変わらない。

 Windows 8では、タイルベースのスタート画面が導入される代わりにスタートメニューが消えたことで驚きを呼んだが、MicrosoftはWindowsユーザーのお気に入りのこの機能を再び採用することで、不満を抱いたユーザーを取り戻すことを狙っている。

 この画像では、「すべてのアプリ」リスト、カスタマイズ可能な「よく使うアプリ」、そしてライブタイル(動的に更新される情報を表示する、アプリとリンクしているタイル)が表示されているのがわかる。

 Windows 10の後期のバージョンでは、スタートメニューの外見と機能が変更されたが、ライブタイルが廃止されることはなかった。
 Microsoftがリリースした「Windows 10」は、最初の印象とはまったく違うものになっている。

 これはユーザーが見ている中で成長したOSだ。Windows 10のビルドは、2014年10月からWindows Insiderプログラムを通じて早々と公開された。

 Microsoftは500万人以上のテスターからのフィードバックをもとに、このOSにさまざまな修正や機能追加を行ってきた。その結果、Windows 10の外見や感触は最初のリリースとはかなり異なるものになっている。

 この記事では、Windows 10がプロトタイプから今回リリースされたものまで、どのように進化してきたかを紹介する。


初期リリース

 Windows 10の最初のビルドは見た目がかなり違うかもしれないが、スタートメニューが復活しているという点は変わらない。

 Windows 8では、タイルベースのスタート画面が導入される代わりにスタートメニューが消えたことで驚きを呼んだが、MicrosoftはWindowsユーザーのお気に入りのこの機能を再び採用することで、不満を抱いたユーザーを取り戻すことを狙っている。

 この画像では、「すべてのアプリ」リスト、カスタマイズ可能な「よく使うアプリ」、そしてライブタイル(動的に更新される情報を表示する、アプリとリンクしているタイル)が表示されているのがわかる。

 Windows 10の後期のバージョンでは、スタートメニューの外見と機能が変更されたが、ライブタイルが廃止されることはなかった。

2017年2月6日月曜日

モジラ、アドオン開発の変更計画を発表

ウェブブラウザ「Firefox」を開発するMozillaは、プログラマーが開発できるブラウザの拡張機能について、今後行われる変更を発表した。既存の拡張システムの土台であるXPCOMとXULについては段階的に削除していく。これに対しては、一部のFirefox開発者が怒りを示している。
 MozillaのFirefoxデスクトップマネージャのKev Needham氏は、Mozillaは「Electrolsys」や「Servo」などの新しい技術をサポートするためににFirefoxを変更すると説明した。また、ユーザーをスパイウェアとアドウェアから保護し、アドオンのレビュー時間を短縮化する目的もあるという。
 変更は以下の4つの方法で行う:
  • 新しいAPI「WebExtensions」を実装する。WebExtensionsは「Google Chrome」「Opera」のモデルとだいたいの互換性があり、複数のブラウザ向けの拡張開発が容易になる。
  • Electrolysisを備えた安全、高速、マルチプロセスのFirefoxバージョンを開発する。Firefoxアドオンがこれと互換性があるかどうか、開発者は動作確認をする必要がある。
  • サードパーティーの拡張が安全性、性能を損なうことなく、またユーザーをマルウェアにさらすことなくカスタマイズできるようにするため、Mozillaは「Firefox 41」より全ての拡張に対し、Mozillaによる検証と署名を義務付ける。Firefox 41は、9月22日にリリース予定。
  • XPCOMとXULベースのアドオンを非推奨にする。
 XUL、XPCOM、両技術による制限のゆるいアドオンフレームワークを廃止する理由について、Needham氏は次のように説明している。「XPCOMとXULはFirefoxにとって土台技術ではある・・・JavaScriptでブラウザの大部分を作成できることは、Mozillaに大きなメリットをもたらしてきた。また、Firefoxのカスタマイズ性についても、他のブラウザよりも優れたものにできる。だが、これらの技術を利用したアドオンモデルは非常に制限が緩い。アドオンはFirefox内部の実装に完全にアクセスできる。モジュール性に欠けるため、多くの問題につながっている」。
 一部のFirefox開発者はMozillaの変更に不満のようだ。人気アドオン「DownThemAll」を開発するNils Maier氏は、「XPCOMアクセスを持つXULベースのアドオンを非推奨にするとはひどいものだ。現実のものになったら、Firefoxを見捨てる」と記している。

2017年1月15日日曜日

プライバシー関連の新たな取り組みを発表

Microsoftは米国時間1月10日、プライバシーに関する新しい取り組みを発表した。自分のアクティビティデータを把握、管理できるダッシュボードを提供するほか、「Windows 10」ではプライバシーの新しいセットアップ手段を導入するという。MicrosoftでWindows & Devices担当エグゼクティブバイスプレジデントを務めるTerry Myerson氏が、公式ブログで発表した。
 1つ目の取り組みとなるダッシュボードは、位置情報、検索やブラウジングの履歴、「Cortana Notebook」データなど、ユーザーが自分の活動に関するデータを把握し、管理できるものだ。ウェブベースのサービスで、Microsoftアカウントでサインインする必要がある。
 2つ目として、Windows 10で新しいプライバシー設定手段を導入する。既存の「Express Settings(簡単設定)」に代わるものとなり、使用しているWindowsのバージョン次第で若干異なるという。「Windows 7/8」からアップデートする、あるいはWindows 10を新しくインストールする場合、新しいセットアップではシンプルだが重要な設定が分かりやすく表示され、設定を選択しなければセットアップを進められない。Windows 10をすでに利用している場合は、プライバシー設定を選択するよう通知で促されるようになる。
 診断データレベルについても、これまで全部で3段階(Basic、Full、Enhanced)用意していたレベルを、BasicとFullの2段階に簡素化する。これにあたり、EnhancedのユーザーにはBasicまたはFullに変更できるオプションを「Creators Update」で提供するという。合わせて、Basicではデータ収集の対象を縮小する。これには、Windowsのオペレーションに極めて重要なデータが含まれる。データの用途については、「Windowsとアプリを安全に、最新のものにするため」「デバイスの機能をMicrosoftに知らせている場合は適切な稼働を助けるため」と説明している。このオプションには、Microsoftに返す基本的なエラーレポートも含まれる。
 これらのWindows 10の変更はまず「Windows Insider」で近く導入され、「Windows 10 Creators Update」が入手可能になる際に全ユーザーに向けてロールアウトされるという。
 MicrosoftのWindows 10でのユーザーデータ収集については以前から問題視する声があり、電子フロンティア財団もWindows 10が大量の情報をMicrosoftに送り返しており、ユーザーのプライバシーを軽視しているとしてMicrosoftを非難していた。
 Myerson氏はブログで、「Microsoftは顧客のプライバシーの保護に全力を注いでいる」としている。「信頼は『More Personal Computing』ビジョンの中核をなすもの」と述べ、「Windows 10をこれまでで最も安全なWindowsにしようと取り組んでいる」と約束している。

2017年1月8日日曜日

IoTでダイレクトに生産工程を制御するオープンなインフラへ

ZDNet JapanとTechRepublic Japanが開催した「デジタル変革、IoT、セキュリティ 激動の事業環境を勝ち抜くネットワークインフラの新常識」と題するセミナーでは、対症療法的なアプローチではなく、この先10年を見据えたネットワークインフラを構築するためのヒントを示す講演が行われた。
この中で日本アイ・ビー・エム GTS事業本部のディスティングイッシュト・エンジニア(技術理事)の山下克司氏は、「INDUSTRIAL IoTとオープンなネットワークアーキテクチャー」と題して講演を行った。セミナー終了後にあらためて、従来型ITの世界から変化していく、IoTやインダストリー4.0といったトレンドを包含したこれからのネットワークのあり方と、その実現のポイントを山下氏に伺った。

一部が止まっても全体として動き続けるサービスを実現する新たなアーキテクチャ


日本アイ・ビー・エム
GTS事業本部ディスティングイッシュト・エンジニア(技術理事)
山下克司氏
 山下氏がまず指摘したのは、ITの世界において、大きなアーキテクチャの変化が起こっていることだ。
 エンタープライズのITシステムというと、これまでの教科書ではいわゆる「三層モデル」が示されることが多かった。クライアントPCが負荷分散装置やファイアウォールを介してWEBサーバにつながり、そのバックエンドにはアプリケーションサーバとデータベースがある、というおなじみの構成だ。
 「だがこれらは2000年ごろに作られた古いアーキテクチャで作られたシステムだ。WEBという技術を用いたオープンな仕組みではあるが、データの入出力を処理する目的のためのトランザクションベースで動くものであり、もはや『オープンレガシー』と表現できる」(山下氏)
 このオープンレガシーシステムの最大の課題は、サービスの継続性だ。「設計にしろ運用にしろ、考えなければならない要素が非常に多く、そのすべてが完璧に動いていないとサービスを提供できない。全体を一体化して作ってしまうと、一部が止まった結果、全体が止まってしまう」(山下氏)

 しかし、最近のネットアプリはそんなサービスレベルの低下を許してくれない。サービスの停止がビジネスに直結するからだ。

2016年12月28日水曜日

「ManageEngine EventLog Analyzer」の最新版

ゾーホージャパンは12月16日、統合ログ管理ソフト「ManageEngine EventLog Analyzer」の最新版を提供開始した。
 EventLog Analyzerは、Windows 10 アップデートイベントログとSyslogをはじめとする任意のテキスト形式のログ情報を取り込めるソフトウェアだ。セキュリティポリシー監視やコンプライアンス支援を実施するセキュリティ情報イベント管理(SIEM)ツールとしても活用できる。
 内部ネットワークのログを一元管理することでインシデント発生時のフォレンジック監査にも利用できる。
 最新版「ビルド11025」では、ユーザーインターフェース(UI)を刷新。全文検索エンジンをオープンソースの全文検索ソフト「Apache Lucene」から、オランダのElasticが提供する全文検索エンジン「Elasticsearch」へ変更した。シングルノードの場合にインデックス処理の速度が従来比で10%改善したWindows 7 アップグレード

EventLog Analyzerの基本構成