ウェブブラウザ「Firefox」を開発するMozillaは、プログラマーが開発できるブラウザの拡張機能について、今後行われる変更を発表した。既存の拡張システムの土台であるXPCOMとXULについては段階的に削除していく。これに対しては、一部のFirefox開発者が怒りを示している。
MozillaのFirefoxデスクトップマネージャのKev Needham氏は、Mozillaは「Electrolsys」や「Servo」などの新しい技術をサポートするためににFirefoxを変更すると説明した。また、ユーザーをスパイウェアとアドウェアから保護し、アドオンのレビュー時間を短縮化する目的もあるという。
変更は以下の4つの方法で行う:
XUL、XPCOM、両技術による制限のゆるいアドオンフレームワークを廃止する理由について、Needham氏は次のように説明している。「XPCOMとXULはFirefoxにとって土台技術ではある・・・JavaScriptでブラウザの大部分を作成できることは、Mozillaに大きなメリットをもたらしてきた。また、Firefoxのカスタマイズ性についても、他のブラウザよりも優れたものにできる。だが、これらの技術を利用したアドオンモデルは非常に制限が緩い。アドオンはFirefox内部の実装に完全にアクセスできる。モジュール性に欠けるため、多くの問題につながっている」。
一部のFirefox開発者はMozillaの変更に不満のようだ。人気アドオン「DownThemAll」を開発するNils Maier氏は、「XPCOMアクセスを持つXULベースのアドオンを非推奨にするとはひどいものだ。現実のものになったら、Firefoxを見捨てる」と記している。
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